母校で勉強会

 16日、母校(東京製菓専門学校)で行われた卒業生を対象にした勉強会「四季会」に参加してきました。講師は長谷川献先生、「半生菓子(押し物)の基本と応用」と題して見事な実技をみせていただきました。先生のユーモアあふれるトークに場も和み楽しい会でした。

 長谷川先生は、東京製菓学校の教職員在籍中に京都の千本玉壽軒で修業された経験をお持ちです。私が学生の頃、授業でその修業のお話をよくして下さり、京都の風を感じたものでした。そして2017年三重県伊勢市で開催された「全国菓子大博覧会」では、先生の工芸菓子作品が最高賞にあたる「名誉総裁賞」を受賞されました。全国菓子大博覧会での受賞は、菓子業界では最高の栄誉とされているもので、2013年に広島で開催された「全国菓子博覧会」での 小林 紀夫先生に続き、二人目の受賞です。改めて、素晴らしい先生方の元で学んだ2年間に感謝し、卒業してもなお学ぶことができる環境に感謝した一日でした。


 半生菓子(押し物)は、砂糖に味甚粉や上南粉を加えて擦り混ぜ羊羹などと貼り合わせて四角い型に入れ押し固めたものです。味は落雁に似ていますが、落雁より水分を多く含み食べ口はソフトです。4月のレッスンでは、和三盆干菓子を作りましたが、工程が似ていますのでどうぞご覧ください。


藤のはな 藤のよい匂いが香ってきそうですね・・・。

新緑 清々しいもみじ・・・。

長谷川先生の登場です。

砂糖に白餡を加えしとらせ、味甚粉、上南粉も加え、よーく摺り混ぜました。和三盆干菓子ではねき水でしとらせましたが、ここでは餡でしとらせます。擦り混ぜる容器は、直径70cm位はある銅製の ”どら” 底からの立ち上がりは丸みを帯びて15cm位の高さです。力を入れて擦り混ぜるのに都合の良い形状です。先生が、修業を終えて帰る際に購入し、持ち帰ったものだそうです。

水分を飛ばし色付けした白餡をきんとん篩で濾し出し、上記の擦り混ぜた砂糖に加えさっくりと混ぜ合わせました。

羊羹舟に半量加えひろげ平板で均一に押し、薄く流し固めた羊羹を張り合わせ、さらに残りの半量を重ね加え、押しかためました。

再度、押し固め、型から出して、上下反転しカットしたら出来上がりです。表面の紅葉は、雲平生地を薄くのばして紅葉の型で抜き、羊羹舟の底に敷いておいたものです。カットして出来上がりです。

和菓子教室はな

東京製菓専門学校和菓子専科で学び、製菓理論を得意とする講師による和菓子教室です。伝統的な手法の和菓子から、それを踏まえた新しい手法の和菓子および意匠を、そして、和菓子職人さんが長い時間をかけて習得した技術である製餡や生地つくりを、製菓理論に基づいた方法で、どなたでもご家庭で失敗なく簡単に再現することができる和菓子作りをお伝えする教室です。

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