9月のAdvanceレッスンの様子
本日、9月9日は5節句の一つである「重陽の節句」です。重陽の節句は、平安時代の初めに中国から伝わったとされています。古来中国では、奇数の日は縁起のよい「陽の日」とされ、3月3日や7月7日など奇数が重なる日を祝い節句としました。そして、中でも一番大きい陽の数である「9」が重なる9月9日を「重陽(ちょうよう)」と呼び、五節句の1つとして不老長寿を願う行事になったそうです。旧暦の9月9日は、現代の新暦では10月20日頃(本年は10月25日)で、菊の花が咲く季節であることから、別名「菊の節句」とも呼びます。現代でも菊酒や栗ご飯等、菊の節句の行事食として受け継がれています。
さて、9月のAdvanceレッスンでは「重陽の節句」にちなみ、薯蕷練り切り製の菊を各自10個、お好きな色付けと成形を楽しんでいただきました。練り切りとは、餡に餅などを適量加え伸びの良い練り切り生地を作り餡を包み、季節の花や情景を表現する上生菓子の一つですが、和菓子教室はなではBasicコースで「求肥つなぎ練り切り」を、Advanceコースで「薯蕷つなぎ練り切り」を学びます。薯蕷(山の芋の類)は、11月頃から寒い時期に旬を迎えます。暑い季節の現在は端境期にあたりますが、生産者の方々の努力により一定の品質のものが1年中流通しているようです。今回は、スーパーなどでも手に入れやすい「大和芋」を用いましたが、関東近郊で一般的に流通しているのは、千葉産と群馬産です。電子レンジを使って、どこの産でも上手に練り切り餡ができる方法をお伝えしました。まずは、大和芋を蒸して裏漉しするところから始めるのですが、熱いうちに裏漉しする理由、職人さんとは違う電子レンジで失敗なく作る方法をお伝えしました。また、自分が必要とする量の練り切り餡を作るための計算方法も学んでいただきました。もう一つのクルミ餅は、倍割求肥に醤油で味付けしたもので、電子レンジであっという間の出来上がり。とても美味しい甘じょっぱいクルミ餅が出来上がりました。15cm角程度のタッパにひとリ1台作ってお持ち帰りいただきました。
では、受講生の皆さんの「薯蕷練り切り製の菊三昧」の作品をご覧下さい。
続いて、クルミ餅です。
受講生のお一人がInstagramでご紹介くださいました。どうぞご覧ください。
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