意外な美味しさ・・黒豆かのこ

 新年のAdvanceIIレッスンが終了しました。お正月らしい食材をふんだんに使って「安納芋とフルーツの蒸し羊羹」「栗きんとん柿」「黒豆かのこ」の3種の和菓子を作りました。

 まずは、「安納芋とフルーツの蒸し羊羹」から。安納芋は焼き芋に、金柑の甘煮と市田柿も蒸し羊羹生地に加えて蒸しあげました。滋味あふれる美味しい蒸し羊羹に仕上がりました。金柑の甘煮は、皮に縦の切込みを数か所入れて種を取り出しやすくし甘煮にしました。煮あがり際にコアントローを加え香りの良い金柑の甘煮の出来上がりです。この甘煮は、皮に入れた切込みが手毬のような仕上がりとなり、お正月のおせちの1品にも重宝しますよ。

 続いて、「黒豆かのこ」。ここで使った黒豆の甘煮は、丹波小田垣商店の”飛切極上”を3日間かけて炊き上げたものです。この黒豆は、一粒が非常に大きく希少価値が高くすぐに売り切れてしまいます。私が若いころ、築地”田村”の初代がご存命の頃、ご縁をいただいて大学を卒業して他店で修業して戻ったばかりの3代目に習ったのが始まりです。この時初めて飛切極上を知り、以来毎年暮れに炊き上げているものです。柚子風味の求肥を小豆こし餡で包み、その周りに黒豆をはりつけて、かのこ仕立てにします。黒豆一粒が大きいので、大きなかのこになりがちですが、皆さん上手に程よい大きさに仕上げていました。さすがです。

黒豆たっぷり、新鮮な味わいのあるお正月に相応しい和菓子の1品となりました。

 次は、「栗きんとん柿」です。ご存知のように市田柿の中に栗きんとんを詰めた和菓子ですが、出来上がる前にすることがたくさん・・。柿の消毒をかねて軟らかくする、柿と栗きんとんの量のバランスを考えなど…。なんとも贅沢な和菓子の出来上がりです。

 今回は、肝心なところの写真を撮り忘れ、千葉県在住のKさんからお写真をお借りしました。Kさんは、レッスンから帰って小豆こし餡炊きと金柑の甘煮をつくり、翌日には大納言小豆を炊いたそうです。わー!素晴らしい!! すぐに上達して名人になるのも間近ですね!


 ”日本料理教室彩楽”さんのブログに、ご紹介いただきました。どうぞご覧ください。




和菓子教室はな

東京製菓専門学校和菓子専科で学び、製菓理論を得意とする講師による和菓子教室です。伝統的な手法の和菓子から、それを踏まえた新しい手法の和菓子および意匠を、そして、和菓子職人さんが長い時間をかけて習得した技術である製餡や生地つくりを、製菓理論に基づいた方法で、どなたでもご家庭で失敗なく簡単に再現することができる和菓子作りをお伝えする教室です。

0コメント

  • 1000 / 1000