4月のAdvance IIレッスン

大塚教室

4月10日(月)10:30~


 4月のAdvanceIIレッスンは、外郎製の「唐衣(からごろも)」と「端午の節句*兜*」、国産の天草(てんぐさ)を煮だして作る「あん蜜」と「ところてん」を作ります。それと、リクエストがありました「草だんご」もタイミングよくヨモギの生葉が手に入りましたら作ります。

 「唐衣」は、花の杜若(カキツバタ)を模した和菓子で、『伊勢物語』の主人公・在原業平が東下りの途中、現在の愛知県は知立市あたり一面に咲く杜若の花を見て、読んだ和歌「唐衣」から名前を取った古くから伝わる意匠で、5月に和菓子屋の店頭に並びます。

 唐衣と杜若がどうつながるのかな?といいますと、在原業平が読んだ『唐衣(からころも)きつつなれにし 妻しあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ』の和歌までさかのぼります。毎日のように着て馴染んだ唐衣のように、当然のように毎日隣にいてくれる妻のことを思う。はるばる遠くへ来てしまったものだなぁという意味合いですが、この句を詠んだ季節を暗に示したかったのか、この歌をひらがなで表記してみると、『らころも つつなれにし ましあれば るばるきぬる びをしぞおもふ』となり、太字の部分を取り出して読むと『かきつはた』となることが知られており、唐衣がカキツバタの異称として、和菓子の杜若(カキツバタ)を表した意匠となったそうです。優れた意匠は、時代を超えて生き続けます。映えを狙った意匠とは一線を画す気品さえ感じます。

 もう一つは、数年前に流行った意匠「端午の節句・兜」を作ります。どうやって作るのだろう?と、多くの人が思うような意匠ですが作り方はいたって簡単、どうぞ、お楽しみに。

 さらに、天草(てんぐさ)を煮だして寒天液を作り固めて、「あん蜜」と「ところてん」を作ります。粉寒天との違いを実感してください。今ではあまり見かけない「あん蜜」の具の一つ、国産あんずの甘煮も作ります。とっても、美味しいですよ。


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和菓子教室はな

東京製菓専門学校和菓子専科で学び、製菓理論を得意とする講師による和菓子教室です。伝統的な手法の和菓子から、それを踏まえた新しい手法の和菓子および意匠を、そして、和菓子職人さんが長い時間をかけて習得した技術である製餡や生地つくりを、製菓理論に基づいた方法で、どなたでもご家庭で失敗なく簡単に再現することができる和菓子作りをお伝えする教室です。

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