7月のAdvanceコース

 7月のAdvanceコースが終了しました。皆様の念願である小豆こし餡作り、そして小豆を軟らかく煮ている間に麩まんじゅうも作りました。Basicコースでは、粒餡とどら餡のレッスンは行いましたが、皆様からのリクエストもあり、今回小豆こし餡作りに挑戦です。煮た小豆をミキサーにかけ、こし餡風に仕上げた全粒餡ではなく、小豆の呉を丁寧に取り出し餡に仕上げるものです。まず小豆を煮る方法は二通りありますが今回は、渋切りをコントロールし易い即煮法(直煮法)で行いました。渋切りは1回目、小豆の皮に皺ができました。どうして皺ができるのかを説明し、3回目の渋切りが終わるころには皺ものび豆がふっくらとしました。さぁ、本煮です。豆が煮汁の中で踊らないよう水は少なめ、煮汁が無くなりそうになったら、湯を差し、腹切れしないよう軟らかく煮上げました。


軟らかく煮あがった小豆を、目の大きさが違う3種類の篩を使って水の中で濾し、呉(餡粒子)を分離します。小豆は煮ている間に、繊維質とタンパク質の膜の中にでんぷんが詰まっている餡粒子ができるのですが、この餡粒子を壊さないように水の中で、網目を段々と͡細かい物にし、不純物を取り去りながら、餡粒子を濾しとっていきます。

濾しとった餡粒子は、鬼ザラ糖を加え、強火でヘラ数は少なく・・・40分間かけて煮上げました。 また、加える砂糖の量の違いによる舌ざわりの違いを感じていただくため、砂糖の量を増減したものを作り比較検討しました。

餡の水分が飛んで煮詰まってくると、餡がマグマの様に飛び散ります。やけどをしないよう皆さん重装備で臨みました。

美味しそうに煮あがりました。つやつやピカピカ。出来上がった餡は、加えた砂糖の量から含糖率を計算し、市販のこし餡、今回炊き上げた餡の違いを実感していただきました。また、加える砂糖の量を市販のこし餡より少なくすると、食感がどのように違うかも実感していただきました。そして、せっかくのAdvanceコースですから、生餡の水分量、Brix、配糖率のお話もさせていただきました。少し難しくて、混乱してしまったかもしれませんね。

続いて、麩まんじゅう。国産小麦のグルテン粉を使い、力強く捏ね上げました。生地に青のりを混ぜたものは小豆こし餡を、青柚子を混ぜたものは白こし餡を包み茹で上げ、カゴに入れてラッピング、お土産としてお持ち帰りです。

麩まんじゅうが出来上がりました。青のり風味と柚子風味。

和菓子教室はな

東京製菓専門学校和菓子専科で学び、製菓理論を得意とする講師による和菓子教室です。伝統的な手法の和菓子から、それを踏まえた新しい手法の和菓子および意匠を、そして、和菓子職人さんが長い時間をかけて習得した技術である製餡や生地つくりを、製菓理論に基づいた方法で、どなたでもご家庭で失敗なく簡単に再現することができる和菓子作りをお伝えする教室です。

0コメント

  • 1000 / 1000