12月Advanceレッスンの様子

 12月のAdvanceレッスンが終了しました。表千家の初釜の茶席菓子である”常盤饅頭”と”柚子風味求肥入り大納言羊羹”を作りました。”常盤饅頭”は、薯蕷饅頭と言って山の芋(大和芋やつくね芋など)の粘りの中に空気を抱き込ませることによって膨張剤なしでもふっくらと膨らむ饅頭で、茶席菓子にもなる格の高い饅頭です。すりこ木で擦って空気を抱き込ませるのですが、同時に擦ることによって芋の粘りのコシを適度に切ります。空気をしっかりと抱きこませないと、固い生地となり、かといって擦りすぎると芋のコシを切りすぎて、蒸し上げた時にだれて袴をはいた饅頭となってしまいます。使う芋によってコシの強い芋であったり、そうでなかったりといつも同じではないので、難しいわけです。今回の一日目のグループは、割れずにふっくらと上手にできたのですが、二日目のグループは割れてしまいましたね。割れる原因は色々ありますが、芋のコシが強いこと、蒸しの火力が強い、蒸し時間が長い等があります。薯蕷饅頭作りは、山芋のフリーズドライパウダー、生のつくね芋とあと2回から3回、レッスンに盛り込みますので、めげずに頑張ってコツをつかんでください。もう一つは叶匠寿庵の人気の”あも”を再現したもので、”柚子風味求肥入り大納言羊羹”をつくりました。今回は、丹波産大納言の粒餡をふっくら炊きました。柚子の風味が生きたとても美味しい羊羹に仕上がりました。


まずは、”柚子風味求肥入り大納言羊羹”から。大納言粒餡のつぶつぶが可愛い羊羹。ツヤツヤぴかぴか。柚子の風味が生きた美味しい羊羹です。

炊き上げた丹波産大納言粒餡を、まず半量紙製の羊羹流し型に入れ求肥を入れたら、残りの粒餡を入れシートを表面に張り付け、箱が羊羹の重みで広がらないようにして固めました。


続いて、常盤饅頭作り。中餡は青エンドウ豆から作ったうぐいす餡。すりこ木でスリスリ、砂糖を入れてスリスリした後は、上用粉を芋を折りたたむようにして入れ込みました。


こちらは、つい最近Basicコースから進級されたY様の作られた常盤饅頭です。とてもふっくらときれいに蒸し上がりました。拍手👏・・・です。

和菓子教室はな

東京製菓専門学校和菓子専科で学び、製菓理論を得意とする講師による和菓子教室です。伝統的な手法の和菓子から、それを踏まえた新しい手法の和菓子および意匠を、そして、和菓子職人さんが長い時間をかけて習得した技術である製餡や生地つくりを、製菓理論に基づいた方法で、どなたでもご家庭で失敗なく簡単に再現することができる和菓子作りをお伝えする教室です。

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